vol.51 【第40回】BtoCビジネスを成功に導く『債権回収』 通常訴訟について

本日は、少額債権回収における法的手続き(今回は通常訴訟について)をご紹介します。

 

少額の債権を回収するために法的手続きをとるというのは限定的です。
費用対効果が合わないケースが通常だからです。
少額債権を回収するために印紙代や弁護士費用をかけて、
仮に回収ができたとしても、かかった費用の方が多くなるということです。

一方で、悪質な債務者に対しては、費用対効果を度外視して、
「けじめ」として法的手続きをとるという会社もあります。
単なる支払い逃れではなく、そもそも支払う意思がなかったにもかかわらず、
法的手続きまでは取ってこないであろうと高をくくって注文する債務者に対しては、
いわば「見せしめ」として会社の本気度を伝える必要があります。

そして、法的手続きのうち、訴訟が最もオーソドックスな手段です。
訴訟には、「審理に時間を要する場合がある」
「裁判所に出頭しなければならず手間がかかる」というデメリットもありますが、
「強制力をもって紛争を解決する強力な手段」
「裁判官による和解協議が随時行われるため、話し合いによる解決の契機になる」というメリットがあります。

 

訴訟の手続きとして、まずは簡易裁判所に訴えるのか、地方裁判所に訴えるのかという管轄の問題があります。
この点は、債権の金額が140万円以下になる場合は簡易裁判所で取り扱われ、
140万円を超える場合には地方裁判所が取り扱うことになります。

簡易裁判所か地方裁判所かで実務上違いが出てくるのは、
従業員が代理人として出廷できるのかという点です。
地方裁判所では、原則として弁護士以外は代理人となれませんので、
弁護士が出廷するか、または代表者(本人)が出廷することになります。

他方で、簡易裁判所の場合、裁判所の許可を取れば、弁護士以外も訴訟代理人となれます
したがって、従業員でも裁判所の許可を得て、会社の代理人として訴訟活動を行うことができます。

 

続いて、どこの裁判所に訴えるのかという問題ですが、
被告の住所地を管轄する裁判所に提起できるほか、金銭の支払いを求める訴えの場合は、
債権者の本店所在地を管轄する裁判所でも訴訟提起可能です。

ただし、債権者の本店のある東京で訴訟提起した場合でも、
熊本に住む被告から移送の申し立てがあった場合には、熊本に移送される可能性があります。

裁判所は、債務者は個人であって、遠くの裁判所に行くことはできないが、
会社側は会社の経費で遠くの裁判所に行くこともできるであろうという判断を下すことがあります。
この点は注意が必要です。

 

本日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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