vol.46 【第35回】BtoCビジネスを成功に導く『債権回収』 債権者が債務整理等の手続きにはいった場合の対処法について

本日は、債務者が債務整理等の手続きに入った場合の対処について解説します。

 

債務者の中には、消費者金融業者等からの借入が増えてしまったりと、
債務が膨らんで返済困難となる人がいます。
このような状態の債務者は、債務整理、破産、民事再生(個人再生)等の手続きを取ることになります。
本日は債務整理について解説します。

 

債務整理とは、借金を減額したり、支払いに猶予を持たせたりすることにより、
借金のある生活から解放されるための手続のことです。
その特徴としては、破産や民事再生と異なり、裁判所を通さずに、
当事者同士の交渉で全てが決められていく手続きであることです。

通常、債務者には代理人として弁護士が付きます。
債務整理手続きは、まずは債務者の代理人弁護士から受任通知と呼ばれる
通知書が債権者宛に送付されることから始まります。
受任通知には、通常、債務者に対して直接請求や連絡を取ることを禁じることが記載されています。

この点、貸金業法21条1項9号は、弁護士などが債務整理に関する通知をだし、
貸金業者がこれを受け取った場合等において、債権者が正当な理由なく、
債務者本人に取り立てを行ってはならない旨定めています。

貸金業社ではない債権者にはこの規定は直ちには適用されませんが、
弁護士がついたという連絡を受けているにもかかわらず、
あえて直接債務者に連絡を入れるという行為は、債務者に対する不当な圧力等と判断され、
損害賠償請求の対象となる可能性があります。

よって、受任通知を受け取った段階で、当該債務者に対する連絡は代理人を通す方が無難です。

弁護士から送付される受任通知は、債権の金額や内容を書面に記載して
返送するよう要求するものが一般的です。
まずは、債権者側でこの債権届に正確に債権の金額・内容を記載して、
弁護士に返送することが必要です。

 

次のステップとして、債務者の代理人弁護士は、各債権者から届けられた債権届をもとに、
債務総額を算出して、債務者の資産状況・経済状況等を勘案し、
現実的に支払い可能な和解案を作成することになります。
和解案の内容は、分割での支払いで、かつ債権額の一部をカットするような内容であることもよくあります。

債権者としては、この和解案に従う必要はありませんが、現実問題として
支払困難な債務者に対して、無理な条件を要求して和解ができないことになると、
債務者としては債務整理困難として破産に移行してしまったり、交渉決裂したまま放置され、
他の債権者にのみ支払いがされてしまうという事態にもなりかねません。

よって、債務者の資産状況・経済状況等を弁護士から聞き取りながら、
ある程度の条件で和解してしまうというのが得策です。
なお、和解した内容の通りに入金がない場合も考えられます。
その場合も、債務者本人ではなく、代理人弁護士にまずは連絡してみましょう。
その方がスムーズに返済を受けられる可能性があります。
弁護士の方で和解成立時以降は委任関係にないということであれば、
そのように説明されるはずですので、その場合は債務者に直接請求することが許されます。

 

本日はここまでとします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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