vol.45 【第34回】BtoCビジネスを成功に導く『債権回収』 債権管理においての消滅時効について

本日は、債権管理において重要である消滅時効について解説します。

 

債権の消滅時効とは、一定期間債権を行使しないでいると、
債務者が債権の消滅時効を主張すると、その債権は消滅してしまうというものです。
債権回収の場面においては、うっかり債権が時効消滅しないように管理する必要があります。

BtoCビジネスにおける個人債務者に対する債権の消滅時効期間は原則5年(商法522条)としつつ、
通信販売の場合等、生産者・小売業者の売買代金については
2年の短期消滅時効とされてきました(民法173条)

ところが、今回の民法改正により、
現行民法170条以下で定められていた取引別に定められていた短期消滅時効、
商法522条に定められていた商事消滅時効が廃止されることとなり、
「権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき、
または、権利を行使することができる時から10年間行使しないときのいずれか早く到達するとき」に
時効によって消滅すると改められることになりました。
消滅時効制度の時効期間と起算点の原則的な考え方が統一されることになったのです。

 

そして、時効のストップについて、現行法でわかりにくかった「中断」、「停止」を、
改正法では、それぞれ「更新」と「完成猶予」として再構成して用語の整理がなされました
いずれにせよ、通販等の少額債権回収においては、債権者からの請求と債務者による
承認の2点を押さえておけば十分です。

前者については、裁判上の請求等については、その手続きが終了するまでの間は、時効の完成が猶予され、
権利が確定せずに終了した場合においても終了から6カ月間は時効の完成が猶予され、
判決等で権利が確定した場合には、時効の更新がなされるなどと規定されています(改正民法第147条)

また、催告は、「完成猶予」事由とされ、
催告の時から6ヶ月を経過するまでは時効が完成しないとされています(改正民法150条1項)
催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告には、
時効完成猶予の効力は認められない旨が明文で規定されています(改正民法150条2項)

時効期間が迫っていて、法的措置を講じる時間的余裕がない場合には、
一旦、内容証明郵便等で催告をしておくのが通常です。

 

後者の債務者による承認については、改正民法第152条に定められていますが、具体例を挙げると、

・債務者が手紙を送ってきて、その手紙の中で債務の存在を認めている
・債務者が交渉の過程で、分割払いを求めてきた
・債務者が債権の一部について支払ってきた

などです。

このうち、注目すべきは、債務者が一部でも支払ってきた場合、消滅時効が中断(更新)するということです。
ですので、時効管理という点で言えば、消滅時効間際の債権については、
少額でもよいので債務者に支払いを促す方法が妥当です。

 

本日はここまでとします。
最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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